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統計×独自調査で解明!製造業の能力開発が進まない理由とは

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統計×独自調査で解明!製造業の能力開発が進まない理由とは

製造業は現在、人材構造と事業環境の変化が同時に進行する転換期を迎えています。市場ニーズの高度化や技術領域の拡大により、現場の技術者には従来以上に幅広く、かつ実務に直結するスキルが求められるようになりました。一方で、少子高齢化の進行やベテラン技術者の退職、採用難の長期化により、「人を育てる余力」を確保しづらい状況が続いています。
経済産業省「2025年版ものづくり白書」によると、能力開発や人材育成に課題があるとする事業所の割合は、製造業が全産業の中でも高い水準で推移しています。主な課題としては、指導者不足や育成時間の不足、育成した人材の離職などが挙げられています。
さらに当社が実施した独自調査からは、OJTへの依存や社内講師の指導力・育成体制に起因する現場起点の課題も明らかになりました。本記事では、公的統計データ(経済産業省、モノづくり白書)と当社独自調査をもとに、製造業における能力開発の課題を構造的に整理・解説します。


ティーネットジャパン

本記事は、株式会社ティーネットジャパンが作成しています。
当社は製造業向けエンジニア育成に長年携わり、機械設計・電気設計・生産技術分野を中心とした技術研修を行っています。
「少人数対面×実践型」を軸に、オーダーメイド型を中心とした研修を通じてエンジニア育成を支援しています。
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1.製造業は他産業と比べて能力開発に課題感を抱えやすい

まずは、製造業が他産業と比較してどの程度「能力開発・人材育成」に課題感を抱えているのかを、客観的なデータから確認します。
経済産業省が公表している「ものづくり白書」では、長期的な視点で各産業の人材育成状況が整理されています。ここでは、全産業平均と製造業を比較した推移データをもとに、製造業特有の傾向を読み解きます。

製造業は他産業より能力開発の課題を抱える割合が高く、人材育成における問題が多いことを示す比較グラフ

このグラフは、2025年版ものづくり白書で公表されている、2008年から2023年にかけて「能力開発や人材育成に関する問題がある」と回答した事業所の割合の推移を示したものです。全産業と製造業を比較すると年ごとのばらつきはあるものの、製造業は一貫して全産業平均を2~5ポイント程度上回って推移しています。
この結果は、製造業が能力開発に課題を抱えやすい産業構造を持っていることを示唆しています。その背景として、高齢化や若年層減少といった人口動態そのものよりも、一定の技術水準に達しなければ売上や品質に直接貢献しにくい点や、専門分野が細分化されている点が挙げられます。こうした特性により、OJT前提の育成構造と中堅層の業務過多が重なり、教育を役割として担える人材が現場に残りにくいことが、能力開発の課題感につながっていると考えられます。

2.能力開発の課題として最も多いのは「指導者不足」

前章では、製造業が構造的に能力開発の課題を抱えやすい産業であることを確認しました。
では、その「課題」の中身は具体的に何なのでしょうか。
本章では同じく2025年版ものづくり白書にて、「能力開発や人材育成に関する問題がある」と回答した製造業事業所に絞り、どのような点がボトルネックになっているのかを項目別に見ていきます。

能力開発の課題として「指導者不足」が最も多いことを示す調査データグラフ

こちらは、「能力開発や人材育成に関する問題がある」と回答した製造業事業所を対象に、その具体的な問題点の内訳を示したデータです。割合の高い順に見ると、以下のようになっています。

「指導する人材が不足している」:65.9%(全体1位)
● 「人材を育成しても辞めてしまう」:49.7%(全体2位)
● 「人材育成を行う時間がない」:46.0%(全体3位)

特に注目すべきは、「指導する人材が不足している」が他の項目を大きく上回っている点です。これは単なる人手不足ではなく、現場で教育を担えるレベルの技術者が、管理業務やトラブル対応、通常業務に追われ、育成に十分な時間を割けていない状況を反映していると考えられます。

3.OJTへの依存や社内講師の指導力不足も顕在化

公的統計からは、「指導者不足」や「育成時間の不足」といった課題が浮かび上がりました。
しかし、現場レベルではそれらがどのような育成の形として表れているのかまでは見えてきません。
そこで本章では、当社が実施した製造業管理職者向けの独自調査をもとに、現場で実感されている育成上の課題を具体的に整理します。

製造業の社員育成課題を示す調査グラフ。OJT依存(35.7%)、育成時間不足(33.7%)、講師スキル不足(27.7%)が上位

このグラフは、当社が製造業の機械系・電気/電子系・生産技術/製造技術エンジニアの管理職者を対象に実施した、「社員育成・成長環境が整っていないと感じる点」に関するアンケート結果です。割合の高い順に見ると、以下のようになっています。

「OJTに依存しすぎている」:35.7%
「育成に割ける時間が不足している」:33.7%
「講師のスキルや意識・経験が不足している」:27.7%

これらの結果から、前章で挙げた「時間がない」という課題に加え、OJT偏重の育成体制や、社内講師の指導力・育成ノウハウ不足といった構造的な問題が浮き彫りになりました。特定の人に依存した育成は再現性が低く、若手や未経験者が増えるほど限界を迎えやすい点が、製造業における能力開発の難しさを一層高めています。

4.社内育成の限界と、外部研修活用の考え方

ここまでのデータから、製造業では「育成が重要だと分かっていても、社内だけで回し切ることが難しくなっている」実態が見えてきました。
本章では、こうした状況がなぜ生まれているのかを整理した上で、社内育成を否定するのではなく、どう補完していくべきかという視点から、外部研修活用の考え方を解説します。

製造業の社内育成が機能しづらくなっている構造的要因

まずは、なぜ従来型の社内育成が機能しづらくなっているのか、その構造的な要因を整理します。

製造業では長年、OJTを中心とした社内育成によって技術者の育成が行われてきました。しかし近年、その前提条件が変化しつつあります。背景の一つに、中堅・ベテラン技術者の業務負荷増大があります。品質対応やトラブル対応、管理業務などが増える中で、育成に十分な時間やエネルギーを割きにくくなっています

加えて、製品や工程の高度化・専門分化が進み、現場での経験伝承だけではカバーしきれない知識や考え方が増えています。その結果、指導内容が属人化しやすく、育成の質やスピードにばらつきが生じやすい状況が見られます。

当社の管理職者向け調査でも、「OJTに依存しすぎている」「講師のスキルや経験に差がある」といった声が一定数確認されました。社内育成そのものが問題なのではなく、社内育成“のみ”で人材を育て切ることが難しくなっている構造が、現在の製造業における能力開発の課題として浮かび上がっています。

社内育成を補完する手段として注目される、研修の外部委託

こうした状況を背景に、近年では社内育成を補完する手段として外部研修を活用する企業が増えています。外部研修は、特定分野における知識やスキルを体系的に整理できる点や、複数の現場を経験した講師から再現性のある指導を受けられる点が特徴です。

特に、若手・未経験者層や文系出身者など、基礎理解に差が出やすい層に対しては、共通言語や基本概念を外部研修で揃えることで、その後の社内OJTを円滑に進めやすくなります。結果として、現場の指導負荷を軽減しつつ、育成の効率や安定性を高める効果が期待できます。

外部研修は、社内育成に代わるものではなく、社内だけでは補いにくくなった領域を支える選択肢の一つとして、徐々に位置づけられ始めています。

まとめ

ここまで見てきたように、製造業が能力開発に課題を抱えやすい背景には、指導者不足や時間不足といった表面的な問題だけでなく、OJT前提の育成構造や人材配置の変化といった構造的な要因があります。その結果、社内育成だけで人材を育て切ることが難しくなってきています。

重要なのは、「社内か外部か」という二者択一で考えることではありません。社内育成の強みを活かしながら、基礎教育や共通化が必要な領域を外部研修で補完することで、限られた人材・時間の中でも育成の質を維持・向上させることが可能になります。

製造業の能力開発は、場当たり的な対策ではなく、役割分担を意識した育成設計が求められる段階に入っています。自社の育成体制を見直す一つの選択肢として、外部研修をどう組み込むかを検討することが、今後の人材育成を前進させる鍵となるでしょう。

ティーネットジャパンの製造業向け技術研修サービスのご紹介

当社では、こうした製造業の人材課題に対応するため、未経験者・文系出身者の育成実績を豊富に持つ、製造業向け技術研修サービスを提供しています。

本研修の特長
● 機械・電気・生産技術者など、現場で本当に必要とされる基礎技術に特化
● 文系出身者や異業種からの転職者でも理解できる、段階的・体系的なカリキュラム
● 新入社員だけでなく、若手〜中堅技術者のリスキリングにも対応可能

「機電系学生が採れない」「経験者が集まらない」という状況でも、“育てる前提”で人材を確保し、戦力化することで、採用市場の変化に左右されにくい体制作りが可能になります。


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